中級障がい者スポーツ指導員養成講習会を受講して

中級障がい者スポーツ指導員養成講習会を受講して
広島県立障害者リハビリテーションセンター
理学療法士 中上沙也加
 
 普段私が関わっている障がいを持つ子供たちの中には、自己肯定感の低さを感じる子供もいます。これは、成功体験の少なさが原因の一つではないかと感じました。そのため、何か成功体験を積むことのできるものがないかと考えたとき、それを楽しく積むことのできるのはスポーツではないかと感じました。
 私自身、小学生のころから今までテニスを続けてきました。今考えると、テニスを通じてたくさんの成功体験を積んできました。またそれだけではなく、社会性や忍耐力を身に着けたり、学校も出身地も違う仲間と出会うことで、交流の幅を広げることもできました。私は、スポーツには様々な可能性があると感じています。そんなスポーツを、障がいを持っている子供たちにも楽しんでもらいたいとの思いを強く持つようになりました。そのためには、障がい者スポーツについての正しい知識を身に着けることが必要だと感じ、今回、中級障がい者スポーツ指導員養成講習会に参加させていただきました。
 講習会では、座学のみではなく、障がい者スポーツを実際に体験したり、介助者側の実習もあったりと、幅広い内容でした。実際に、パラリンピックに帯同経験のある方の話を聞くこともできました。
 今回印象に残ったことの一つが、危険予見・回避を行うにあたり、あらゆる可能性を考えなければならないということです。トレーナーや指導者として、けがの予防に努めることは重要な役割の一つです。そのために、誰よりも早く会場へ行き、危険なものを事前に確認し取り除くことが必要となります。そして、万が一ケガをした時には、どの病院に行くのが良いのか、当直医師が整形外科医かどうかなども調べておく必要があります。また、障がいの特性の中には、体温調整が困難であったり、痛みを感じにくい部位があったりと、スポーツをする上で特に注意をしなければならない点があります。疾患名が同じでも、人それぞれ特性が異なってきます。そのため、障がいの特性を学ぶことに加え、選手一人一人としっかりコミュニケーションをとり、特性を理解していくことが重要であると学びました。
 現在、世界大会であるパラリンピックでさえ、メディアに取り上げられることが少なく、知名度も人気も低い状態です。それらを上げていくには、やはり関わる機会をどんどん作っていくことが必要だと感じました。まずは、リハビリセンターなど身近なところから、障がいを持っている方もそうでない方も、スポーツを一緒に楽しむことのできる機会を提供できるよう、働きかけていきたいと思っています。そこから、将来パラリンピックに出場できるような選手を育てていきたいと感じています。そのためにも、スポーツや障がいの特性などの知識をより深めていきたいです。
 今回、このような貴重な経験をする場を設けてくださった、すべての関係者の方々に深く感謝申し上げます。

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